サントラル by ヴィンセントカラブレーゼ

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1990年代には、孤高の天才時計職人・夢見る時計職人などと雑誌にも紹介されていたイタリア人時計職人ヴィンセントカラブレーゼ、上の写真は、自分が初めて彼を知った雑誌の写真、自分のブランドを立ち上げた頃ではないかと思います。またNHKのBSで放送された「世界我が心の旅」という番組で松本零士氏が師匠につくことがなく独学で時計師になった人がいると聞いて自分と良く似ているから是非会ってみたかったと彼の工房を訪問するシーンがありました。もともと時計が短針と長針で時間を読むというのが面白くないという位の人なので独創的な表現が彼の特徴とも言えます。たとえばアランシルベスタインが1994年に発表したジャンピングアワーウオッチ、サイクロープはカラブレーゼのムーブメント。2人の個性が見事に融合したこのコラボレーションは市場から強い要望がありながらも、この1回きりで終了しています。90年代半ば以降は自分のブランドに力を入れ幾つかの作品を発表しました。そのどれもがユニークで独自のモジュールを持つ個性的な時計達でした。日本でも代理店が付き正規輸入されてうちも最初の代理店から販売をしていました。モナリザ、バラディン、ナイト&ディ、52(ヒフィティートゥ)….
サントラルはそのシリーズで最後となったモデル。最後と言ってもカラブレーゼは引退したと言うニュースは聞いておりませんが、自分に厳しい職人だけに納得のいく環境、条件が整った時にまた新たなユニークピースを発表してくれるものと期待しています。

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