Jan.22 2011
愛すべき不合理な形態。
電池を入れ替えても、動かないと持ち込まれたアイチ時計。電池?たしかに電池ボックスが見えてます。これより前の機械式のものは、経験がありますが、電池ともなると回路の故障等...無理っぽい。でとりあえず買い替えということで、新しい掛け時計を買っていただいきました。きっと電波時計の便利さにご満足いただけると思いきや2〜3日後やっぱりなんとか直してほしいとのこと。
![]()
ここ何年かは、止まると孫を呼んで、電池を入れ替えをしてもらっていたという、そんなお楽しみを含め、愛着もあるでしょうし、なんとかしてあげたい気持ちでお預かりしてはみたものの.....。
![]()
とりあえず、ビル・エバンスとジム・ホールのアンダーカレントをバックに流して作業開始。まずは機械をだしてみることに。針、文字盤、カレンダーモジュールを慎重に外すとゼンマイが無い機械とその機械とビニールコードで繋がる電池ボックスが現れました。この不思議なコンビネーションは、進化の過程にみられる不合理な形態というやつ?
掛け時計も、いきなり振り子の無い電池式〜クォーツ〜電波になったわけではないのですね。
![]()
カレンダーモジュールは、これはビックディト!じゃないですか。裏側はこんな感じです。しかも大の月と小の月を交互に表示する、この構造だとたぶん2月と8月のみ月末に修正のよう。もうちょっとでアニュアルカレンダーですね。アニュアルカレンダーは1年間に2月末の1回のみ修正。そういえば今年、ゼニスからエルプリメロ・アニュアルカレンダーが出るようですよ。
![]()
よく見てみると構造がだんだん分かってきました。振り子を動かし続けるためにをゼンマイの戻る力を使うか、モーターの回転を利用するかの違いで、基本的には機械式のよう。左の画像のJAPANの左の窓にモーターが回転しています。幸いモータ部は生きているようなので、機械を取り外して、むき出しのモーターと回路部に注意をはらって、機械部を、洗浄して注油。一度目は動かなかったのでメゲそうでしたが、繰り返し作業、3度目で目立たく振り子が動きました。あとは元通りに戻すのみ。根気の作業もバックの音楽のおかげで集中できました。
電池で動きますが、機械式の柱時計のあのチック・タックの刻み音は、同じ。やっぱり直してほしいと言われたのは、この音が恋しくなったんでしょうね。きっと。
後は、壁にかけて、歩度を振り子の下のネジで調整しながら。ランニング。
チックタック、 この音が、作業後もリピート演奏させていたビル・エバンスのピアノとジム・ホールギターに妙に溶けこんで、妙に落ち着くんです。ちょっとしたジャムセッションですね。お客様はかれこれ50年ちかくになるとのことですが、名盤アンダーカレントは1962年の録音ですから、こちらもかれこれ50年前ですね。
![]()
Posted by nakaya : 13:01
コメントする