サファイアクリスタル編(その3 無反射コーティングの理由)

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硬度、透明度といった点で時計のガラスには最も適している素材といえるサファイアクリスタルですが、以前こんな話があったようです。ロレックスの時計がプラスチック風防からサファイアガラスに変わった時、サブマリーナも変わりました。サファイアガラスのサブマリーナをダイバーが、水中でいつもの角度で時計を見るとサファイアガラスが全反射して時間が読みづらく、反射がサメを呼ぶという説もあり、不評だったようでうす。(プロには)少々角度をかえれば大丈夫な話ですが、プラスチック風防に慣れたダイバーには瞬時で時間を読みとるまでには時間を要したかもしれません。実際には陸で使うユーザーが殆んどなのが現状なのでこの不評は少数意見としてかき消されたのかもしれませんね。
これはサファイアクリスタルの屈折率がプラスチック風防より高いために全反射する角度の範囲が大きくなったからです。いつも見ていた角度で見えなかった訳です。面の屈折率が高いほど臨界角との関係で、全反射する角度範囲が大きくなります。ガラス面が動いたとき、ガラス面がキラキラ反射する確率も高くなると言うことです。
ちなみにダイヤモンドの屈折率は2.417と天然宝石の中でも高く、これがダイヤが他の宝石よりも良く光るキラ・キラする理由の一つです。ちなみにサファイアクリスタルは1.762-1.770、時計に使われるミネラル・ガラスで約1.52、プラスチック風防で約1.49(ガラスやプラスチックの値は一定ではない)です。そこでサファイアガラスのキラキラを少なくし視認性を上げるするために、サファイアクリスタルに無反射コーティングを施す場合があります。手元がキラキラしない、光らない方が上品で、そういうメリットがあるとも思います。コーティングされているものはガラスに光源(電球や蛍光灯)を反射させたときガラスに映る光源が薄い紫色になるので解ります。(参考写真:下)コーティングすることでせっかくサファイアガラスの高い硬度のメリットを捨てていると言う考え方もあるようです。お持ちの時計はどちらでしょうか?またお好みは?
光源が反射した時にダイヤルがパープリッシュブルーに映る無反射コーティングされたガラスの例。
muhannsya.jpg

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2 thoughts on “サファイアクリスタル編(その3 無反射コーティングの理由)

  1. 名無し

    いつも楽しく拝見させていただいてます。
    確かに無反射コーティングを施しているのと施していないのでは視認性も格段に違いますし、光が反射した時の何とも言えない美しさと言いましょうか、上品さと言いましょうか、無反射コーティングはなくてはならないと思っております。
    私が愛用しているシチズンエクシードは風防の内側に無反射コーティング処理を施してるので、サファイアガラスの高い硬度のメリットを捨てている感じではないみたいです。
    両面無反射コーティングだったら・・・高い硬度のメリットを捨てているという考えもあるかもしれないですね(^^)

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  2. nakaya

    コメントありがとうございます。時計は時間を見る道具ですが、持ち主に、気持ちよく、楽しく時間を見せてくれる時計がその人にとって良い時計だと思っています。ご愛用のエクシードではそのようですね。内側のみコーティングのスペックを初めて知ったのは、テンプションというメーカーの最初のシリーズでした。最初は、ひょっとしたらコストダウン?と思いましたが、その時の説明が、サファイアの硬度を活かすためのようなことでした。エクシードもそうですか。エクシードは薄型の時計なので、風防も薄いはずなので有効かもしれないですね。

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