アランシルベスタインK.M.T(1988)の電池交換とベルト交換。

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アランシルベスタインのK.M.Tの電池交換とベルト交換のご依頼を承りました。

K.M.T1988

お預かりしたK.M.Tは、なんとオリジナルのストラップが付いていました。ピンバックルもオリジナルでした。K.M.Tは、シルバーのケースですが、ブラックのピンバックルが付いています。普通は、ケースカラーにバックルの色を合わせることが多いですが、この頃のアランのモデルは、ケースの色に関係なくブラックのストラップにはブラックのピンバックル、ブラウンのストラップにはシルバーのピンバックルになっていました。ちなみにアランシルベスタインは1987年の1作目から、既にブラックPVDケースのモデルが存在していました。ブラックPVDがちょっとしたブームになったのはその何年も後だったですね。

 こうやって見てみるとSSケースにブラックのストラップの時、ブラックのバックルもありかなぁと思います。

K.M.T1988 ロゴが刻印されたオリジナルストラップ

2パターンあったロゴ。

K.M.Tは、アランシルベスタイン デビュー2年目の1988のモデル。この頃(1987〜1989)の各モデルのダイヤルをみると、活字体のロゴと筆記体のロゴ両方が使い分けされています。これも1990年頃には馴染みの深い筆記体に統一されたようです。このK.M.Tを見てみるとダイヤルには活字体、ストラップには筆記体と両方があり、今となっては興味深いですね。デビュー2年目でブランドアイディンティティ構築の過渡期を思わせます。このロゴ入りストラップは今は、入手困難なので、こちらはコレクションにしてストラップを交換して時計を使用するというオーナー様の考えはうなずけます。

まずは電池交換から

K.M.T2重の裏蓋

以前のブログでも別の個体のK.M.Tの電池交換の記事を書きましたが、裏蓋は2重になっています。今回も耐漏液性、機器動作が安定性が高いといわれる金コーティング電池を使用しました。

K.M.T1988フェイス

24時間針ようのダイヤルは6時から18時の上半分が白、18時から6時の下半分をブラックとナイト&ディの色分けは、後々もお約束になりました。針の色や形三角のリューズシンプルな直線と曲線だけで構成されたケース、棒状のラグこれらのコンビネーションがアランシルベスタインというブランドを確立した要因の一つだと思います。

ストラップ交換。

カーブドさせたバネ棒で装着

 K.M.Tのケースには、ベルトのあたる部分のくぼみがなくバネ棒をカーブドさせて装着していました。取替にあたり新たにカーブドさせたバネ棒でトリコロールカラーのストラップを装着します。
後に、ケースのベルトの当たる部分にくぼみをつける変更があり、ストレートなバネ棒でも装着できるようになりました。

くぼみのあるケースはストレートなバネ棒で装着。
クロノC(1994)のケースにあるくぼみ

上画像は、1994年クロノCですが、このようにケースにくぼみのあるモデルは、ストレートなバネ棒で装着出来ます。
 デザイン上ベストなラグの長さを追求、ケースとベルトの隙間を嫌った結果の試行錯誤だったと思われます。

こんな感じになりました。

K.M.TにTypeアラン カーフストラップを装着。

K.M.Tが発売された1988年には、まだカーフトリコローリーストラップは存在していませんでしたが、装着してみると良く似合っていると思いました。オナー様も気に入っていただけたようでした。

アランシルベスタイン用カーフトリコロールストラップ Typeアラン

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