レベルソとディックマドノウのギター…1930 年代。

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レベルソクラッシックサイズは、1931年にデビューした同モデルのオリジナルサイズ。このクラッシックにはギョーシェダイヤルのスモセコ付きモデルと2針モデルの2ヴァリエーションがありますが、スモセコ付きは生産終了ということです。これが最後かどうかは分かりませんが、お客様注文分ともう一本が入荷しました。時計を見ていると写真が撮りたくなり、撮影開始、音楽はどうしょうかと思ったとき(写真を撮る時、音楽を聴きながらがお約束なもので)そういえば1930年代録音の古いジャズがあったなァと押し入れから引っぱりだしのがディックマクドノウのギターが聞けるレコード。


ディック マクドノウは1930年代に活躍した ジャズ・ギタリスト。聴きながら撮影していると、レベルソの美しさもさることながら、ディック マクドノウと相棒のカールクラレスの華麗なテクニックにシャッターを押す指も止まります。レベルソがデビューしたとき反転する時計は、革新的な時計で、保守的な人からはひょっとしたら「変態時計!?」と言われたかもしれません。ディックマクドノウという人はジャズギターの元祖といわれるチャーリークリスチャンよりも少し前の人、当時ギターの仕事はひたすらリズムを刻むのみのはずなのに、レコードを聴くとすでにシングルノートのソロをとっています。当時はギターでそんなことやってる人は「変態だったはず」(笑)。彼のギターの噂を嗅ぎ付けてコンサートに足を運んでいた人の中にはきっとレベルソをつけていた人がいたに違いない(だって同じニオイが…)と勝手に思った訳です。今夜は久しぶりにプレーヤーの電源を入れて、このレコードに針を落としてみようかと思います。教則本やフレーズ集が無い時代、この人たちはいったいどうしてこんな事ができたのか不思議です。ジャンルは違いますが「あんなふうに弾く事ができたら悪魔に魂を売っても良い」というセリフを言う映画がありましたが私の場合、もしウエスやパットみたいに弾けたら(間違いなく)即、時計屋をやめます。(笑)

ジャズギターを聴いてどうしてあんなふうになるんだろうと思った頃から、教則本を読みながら、ギターを弾いて、時間が経過して、だいぶ理屈が分かるようになった気がしている今、改めて全てのジャズギタリストに敬意を表しています。

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