グランドサイズのレベルソのラインナップ中で、HPにアップしていなかったグランドサンムーンを新年第一弾でアップしました。
サンムーンは以前ビックレベルソで発売されていましたが、ディスコンになり、グランドサイズ、8日巻きで再登場したわけです。レベルソにムーンフェイズがあるとレベルソのクラシックなイメージにマッチしてさらに高級感が出ますね。ダイヤルをみると金色のお月さんに、顔が写るくらいですから、正面から撮影するとこの月にカメラが写りこんでちょっと苦労しますが、裏・表ともアップで撮影のし甲斐のある時計です。
グランドサイズレベルソでムーブメントが見えるのはグランドディトとこのグランドサンムーンの2機種になります。グランド サンムーンは、軸受けのルビーを線でつないで地板にプリントした★と合わせて星座を表現して遊び心を見せています。ムーンフェイズの調整はケース下に見えるボタンをプッシュピンで押して行います。
SOLD OUT
「機械式時計」タグアーカイブ
絶妙のコントラスト。レッドゴールド&ホワイトラバー
「もしかしてもう手に入らないのでしょうか?」以前からこのモデルをお考えになっていたお客様がいつものようにオフィシャルHPの画像をチェックしたら画像が消えていたということでお問い合せをいただきました。初期のダイヤルデザインでレッドゴールドモデルは限定品。なかば諦め気味で、代理店にスイスの状況を調べてもらったところ、1本ありました。お客様がお考えになったのはこのモデルに、ホワイトラバーを合わせること。デフォルトではブラウンのクロコダイルなので、ブラウンのクロコ付きのレッドゴールド・ソードフィッシュとホワイトラバーが入荷して、慎重にストラップの交換をしました。いやーストラップでこんなにイメージが変わるものかと驚きました。それとお客様の想像力のたくましさ。レッドゴールドのソードフィッシュ・シルバーダイヤルの正規入荷はこの時計が初めてとのことなので、国内1本限り、しかもこのホワイトラバーとのマッチングとなるとそうお目にかかれるモデルではないと思います。ちなみステンレスケースのソードフィッシュは160g,このレッドゴールドモデルは226.7gでした。
GFデッドストック・タイプK(AS1726)
GFデッドストックシリーズその3.アラーム2
90年代初めから中頃に、時計好きにはジンワリ人気のあったグレースファブリオのアラーム2のデッドストックです。シャンパーンカラーにアップライトのインデックスが良いです。手巻き・機械式ならではアラーム音はなんとも癒されます。SOLD OUT
ゼニス シンプスマリンクロノメーター5011K。重力との戦い。
ある時計誌の編集室担当者から電話があり、HP掲載のゼニス・シップス・マリン・クロノメーターの画像が欲しいとのこと、なにやらゼニスの新作トゥールビヨンZero-Gを紹介する際に、その構造のアイディアのもとなったシップスマリンクロノメーターのシンバル吊装置の説明をするからだそう。便乗とはいえ取り上げていただけるということなので、再撮影して画像データーを担当者に送りました。せっかく再撮影したのでHPコーナーもリニューアルした次第です。
シンバル吊装置とは、
船が揺れても時計(テンプ)が水平になり重力の影響を受けないというもの。クォーツや電波時計がない時代、航海においては機械式時計の精度はとても重要なもの、揺れる船内ではたとえ据え置きクロックであっても、重力の影響を受けて精度が落ちるそこで、ゆれてもテンプが水平を保つように考えられ発明されたのがシンバル吊装置。
この機能を使ったカップホルダーも船舶グッズにあるようで、そこにカップをセットすれば、ある程度なら船が揺れてもコーヒーがこぼれない。その動きを想像するとシンバル吊装置の動きがご理解していただけるかと。
重力の影響を受けずに精度を上げるという発想はトゥールビヨンですが、これは、もともとポケットウオッチの時代に発明されたもの、時計はポケットに入れて使うという前提ありきで、テンプが常に垂直の状態(1方向の重力)で動くという条件だからこそ、テンプ自体をケージに入れて回転させると重力の影響を受けない、だから時計は正確に動くという理論が成り立つ。つまりその構造を腕時計に採用するとテンプの状態は垂直なことは、ほとんど無いので、精度に貢献することは無いわけです。
発明者のブレゲ先生が腕時計のトゥールビヨンを見たらなんとコメントするだろうか…..無意味?美しい?どっちでしょう。
そこで最近は、ジャイロトゥールビヨンとか、Zero-トゥールビヨンといった腕時計ようのトゥールビヨンの発想が生まれたんだと思います。そこまでして(価格)重力を敵にまわしますか…(笑)
それなら仲良く重力とお付き合いする機械式時計も魅力ではないかと思ったりするわけです。
デュオメトルクロノグラフ。
腕時計クロノグラフは通常、クロノグラフのスタートボタンを押すことで主時計を動かしている動力にクロノグラフモジュールを歯車で連結させ、クロノグラフを作動させます。ジャガールクルトのキャリバー380は、その概念を覆してそれぞれを独立させて2つのゼンマイ、2つのパワーリザーブインジゲーターを持ちます。振動数を6振動に落とし、一秒を6分割にする秒針まで持たせたまさに究極の機械式クロノグラフ。また、通常クロノグラフの場合、クロノグラフ秒針がセンターにあり、主時計の秒針(永久秒針)はスモールダイヤルにありますが、このキャリバーは永久秒針もセンターいわゆるビックセコンド。(なんとも挑戦的!シンメトリックなデザインにこだわった結果でしょうか)クロノグラフをスタートすると永久秒針とクロノ針はスタート時の間隔を保ちながら仲良く動きだします。
クロノグラフを制御するボタンは1つ、ワンプッシュです。もう一度押すとクロノ針のみストップ、もう一度押すとクロノ針はリセット(零帰)します。その間は主時計の秒針は動き続けているわけです。シースルーバックから見えるCasl380もこれまた圧巻です。
SOLD OUT
シースルーバックの現代におけるもう一つの役割とは。
クォーツムーブメントが既にあるというのに、わざわざ機械式を愛用する。その理由は数々ありますが、美しいムーブメントを眺めることができるシースルーバックは、機械式時計の魅力を引き出す手段の1つであることは間違いありません。1990年代前後から普及しはじめたでしょうか。もうひとつこのシースルーバックには良いところがあります。ムーブメントには地板のある部分(テンプあたり)をルーペかキズミで拡大してみるとメーカー名、キャリバーが刻印されています。ですからこの時計にはどこの会社のどのキャリバーが使用されているか、またはベースになっているか、そして仕上げの程は、シースルーバックの場合一目瞭然。ユーザー側からしたらカタログのスペックをみるより、非常に確実で便利なわけです。もともとはムーブメントを楽しむために考案された物だと思いますが、2002年ETA宣言もあり、機械式時計の価値を決めるを中身が多様化している今日においては、シースルーバックは、時流からして大切な意味を持つと思うのです。
写真は地板の刻印の一例。ノモスはノモスα(手巻き)ノモスε(自動巻)になったタイミングでETAの刻印がNOMOS GLASHUTTEに変わっている。写真上の右RマークはETAに買収される前のバルジューのキャリバーに見られるマーク。買収後はETAになる。